読解は、主として文章によって出題されるが、文章以外の視覚情報(図表や箇条書きなど)が提示されることもある。聴解は、すべて音声によって出題され、聴読解は、音声と視覚情報(図表や文字情報)によって出題される。
(1)問われる能力
読解、聴解、聴読解領域では、文章や談話音声などによる情報を理解し、それらの情報の関係を把握し、また理解した情報を活用して論理的に妥当な解釈を導く能力が問われる。具体的には以下のような能力が問われる。
ア)直接的理解能力:
言語として明確に表現されていることを、そのまま理解することができるかを問う。たとえば、次のようなことが問われる。
- 個々の文・発話内で表現されている内容を、正確に理解することができるか
- 文章・談話全体の主題・主旨を、的確にとらえることができるか
イ)関係理解能力:
文章や談話で表現されている情報の関係を理解することができるかを問う。たとえば、次のようなことが問われる。
- 文章・談話に含まれる情報のなかで、重要な部分、そうでない部分を見分けることができるか
- 文章・談話に含まれる情報がどういう関係にあるかを理解することができるか
- 異なる形式・媒体(音声、文字、図表など)で表現されている情報を比較・対照することができるか
ウ)情報活用能力:
理解した情報を活用して論理的に妥当な解釈が導けるかを問う。たとえば、次のようなことが問われる。
- 文章・談話の内容を踏まえ、その結果や帰結などを導き出すことができるか
- 文章・談話で提示された具体的事例を一般化することができるか
- 文章・談話で提示された一般論を具体的事例に当てはめることができるか
- 異なる形式・媒体(音声、文字、図表など)で表現された情報同士を相補的に組み合わせて妥当な解釈が導けるか
(2)出題される文章や談話の種類
(1)で挙げられた能力は、大学等での勉学・生活の場において理解が必要となる文章や談話を題材として問われる。具体的には以下のような文章・談話である。
読解
- 説明文
- 論説文
- (大学等での勉学・生活にかかわる)実務的・実用的な文書/文章 など
聴解、聴読解
- 講義、講演
- 演習や調査活動に関わる発表、質疑応答および意見交換
- 学習上または生活上の相談ならびに指導、助言
- 実務的・実用的な談話 など
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